所有している土地か土地の上に存する権利(土地等)が、地方公共団体や国、独立行政法人再生帰国または地方住宅供給公社が行っている、土地区画整理法による土地区画整理事業で、施行者または地方公共団体が財産を提供して建てた土地開発公社などの団体に、買い取りされた場合にはその譲渡所得金額から2000万円を特別控除として引くことが可能になります。この2000万円の特別控除を受けるようにするには、買い取られる土地等が下記の要件に当てはまる必要があります。
(1)土地区画整理事業に関する都市計画が定められている際
・公共事業の整備改善・宅地の造成のための事業に供されることが確実である
・都市計画に定められた土地区画整理事業の施行区域内の譲渡である
・土地区画整理事業に関する都市計画の告知日以後の譲渡である
(2)土地区画整理事業に関する都市計画が定められていない際
・土地区画整理事業として施行することに対してその市町村長の同意がある
・施行区域面積が30ha以上(重点供給地区内の際には15ha以上)である
・上記について国土交通大臣の証明があった日以後の譲渡である
・公共施設の整備改善・宅地の造成のための事業に供されることが確実である
なお、下記の特例を適用されたときは、本特例はうけることができないので注意してください。
・特定の居住用財産の買換えの際の長期譲渡所得の課税の特例
・特定の事業用資産の買換えの際の長期事業所得の課税の特例
・特定の居住用財産を交換した際の長期譲渡所得の課税の特例
・特定の事業用資産を交換した際の譲渡所得の課税の特例
・認定事業用地適正化計画の事業用地の区域内にある土地等の交換等の際の譲渡所得の課税の特例
・大規模な住宅地等造成事業の施行区域内にある土地等の造成のための交換等の際の譲渡所得の課税の特例
・平成21年および平成22年に土地等の先行取得をした際の譲渡所得の課税の特例
原則的には、建物に対しての移転補償金は一時取得の収入金額と考えるため2000万円の特別控除は適用できません。しかし建物を取り壊した際には、対価補償金に該当するものとして、譲渡所得の収入金額にあたると考えられるので、2000万円の特別控除が適用可能です。この特例の適用がされるためには、その年分の確定申告書に適用を受けるということを記し、国土交通大臣(一定の際には都道府県知事)及び、事業施行者の証明書を添付してください。